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論文種別 原著 
記述言語 英文 
表題 Petrous bone hemorrhage: specificity and pathogenesis 
掲載誌名 Acta Medica Kinki University 
巻(号):頁 37(2):63-69
著者・共著者名 Okusa N 
発行年月 2012/12 
概要 151の司法解剖例を用いて、骨のセミ三次元顕微鏡観察により側頭錐体骨出血が溺死/窒息死に特異的であるか否か検討した。系統的評価の結果、全例で出血がみられ、溺死/窒息死だけでなく全ての死亡原因が含まれていた。したがって、錐体骨出血は非特異的であると結論づけられた。静脈性鬱血もまた、最も一貫した骨の特徴の一つであった。臨終期においては低酸素が不可避であり、低酸素性肺血管収縮が中心静脈圧を上昇させる。臨終期においても、脳への動脈血流は脳自己調節により比較的維持されている。更に、小錐体血管は十分な支持構造を有していない。これらの機構が、錐体骨出血の発生に関与していると考えられた。死亡原因としての溺死/窒息死を示す兆候はないので、死因の判断は総合的評価に基づくべきである。 
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