大阪歯科大学 教員情報 | |
発表言語 | 日本語 |
発表タイトル | ヒト骨芽細胞様細胞におけるシンデカンファミリーの発現 |
学会名 | 第6回日本歯科骨粗鬆症研究会学術大会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
発表者・共同発表者 | 鎌田 愛子, 吉川 美弘, 堂前 英資, 合田 征司, 川本 章代, 岡崎 定司, 小正 裕, 高石 佳知, 三木 隆己, 池尾 隆 |
発表年月 | 2008/03/16 |
開催地 | 岐阜市 |
学会抄録 | 「第6回日本歯科骨粗鬆症研究会学術大会抄録集」 pp.37 「第6回日本歯科骨粗鬆症研究会学術大会抄録集」 pp.37 |
概要 | 【目的】細胞膜貫通型ヘパラン硫酸プロテオグリカンのシンデカンは、シンデカン-1~-4のファミリーを形成し、インテグリンやファイブロネクチンとともに細胞接着に寄与するだけでなく、bFGF、HGFなどの様々なサイトカインと結合して、細胞機能の調節に深く関わることが知られている。私たちはこれまでに健常なヒトの骨芽細胞がシンデカン-1、-2および-4を発現していることを明らかにしてきた。本研究では,ヒト骨芽細胞様細胞株SaOS-2を対象に骨吸収因子(IL-1β)添加による影響を検討し、硬組織代謝におけるシンデカンの役割を考察した。
【方法】Subconfluentに達したSaOS-2を0.5% FBS で 24 時間前培養し、IL-1β(10 U/mL)を添加してさらに培養した。培養細胞のタンパク質発現はwestern blot 法で、遺伝子発現はRT-PCRで確認し、さらにreal time RT-PCRで定量的に解析した. 【結果と考察】非刺激のSaOS-2でシンデカン-1、-2および-4の遺伝子発現とタンパク質発現が確認できた。シンデカン-1および-2の遺伝子発現はIL-1β添加によりI型コラーゲンと共に著明に減少したが、シンデカン-4はIL-1β添加で著明に増加し、3時間後にはピークに達した後、減少した。 シンデカン-1および-2の動態はI型コラーゲンとの密接な関係を指摘するこれまでの知見を支持するものであったのに対し、シンデカン-4はまったく異なった変動を示した。シンデカン-4は他のシンデカンファミリーとは異なり、細胞内ドメインにおいてPKCと結合して、これを活性化する配列をもつことから、IL-1βのシグナルの伝達に何らかの形で関与するものと考えられる。 以上の結果から、シンデカンファミリーは骨芽細胞の機能発現に各々異なった役割を果たすことが示唆された。 |
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