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発表言語 日本語 
発表タイトル 注射用セフェム系抗菌薬添加の高カロリー輸液はヒト歯根膜線維芽細胞の保存に有効か? 
学会名 第16回日本外傷歯学会 
発表形式 口頭 
発表者・共同発表者 岡村 友玄, 富永 和也, 大草 亘孝, 西川 哲成, 田中 昭男 
発表年月 2016/07/16 
開催地 神戸市 
学会抄録 「第16回日本外傷歯学会 総会・学術大会 プログラム・抄録集」 (33):2016 
概要 【目的】外傷により脱落した歯は汚染されていることが多く感染のリスクが高い。したがって、感染を制御することが重要である。また酸素や栄養の供給が途絶えているので、それらを改善することも必要である。そこで今回我々は医薬品である高カロリー輸液と広域抗菌スペクトラムを有する注射用セフェム系抗菌薬を用いてヒト歯根膜線維芽細胞 (HPLF) が保存できるかを検討した。【材料と方法】市販のHPLFを24時間培養した後、培地を抗菌薬添加の高カロリー輸液に交換し、37および20˚Cの環境下で保存した。保存期間は1.5、3、および24時間とし、MTT法によってミトコンドリア活性をそれぞれ計測し、細胞の生死については、保存24時間後、Live / Dead stain kit IIで染色し、共焦点レーザー走査顕微鏡で観察した。コントロールとして生理食塩水を用いた。【結果】37˚C環境下では、HPLFのミトコンドリア活性は保存1.5時間後に抗菌薬添加高カロリー輸液保存群がコントロール保存群に比べ高いミトコンドリア活性を示し、死細胞は保存24時間後にほとんど認められなかった。20˚C環境下では、保存3時間で高いミトコンドリア活性を示し、死細胞は保存24時間後ほとんど認められなかった。【結論】抗菌薬を添加した高カロリー輸液はHPLFの保存に有効であるので、脱落歯の保存にも有効である可能性が示唆される。