大阪歯科大学 教員情報 | |
発表言語 | 日本語 |
発表タイトル | 歯科保健指導における口腔内スキャナーの応用
―精度に関する臨床的研究― |
学会名 | 日本歯周病学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
発表者・共同発表者 | 谷 亜希奈, 樋口 鎮央, 柿本 和俊 |
発表年月 | 2021/05/21 |
開催地 | web開催 |
学会抄録 | |
概要 | 【目的】歯科保健指導や歯周基本治療時に,口腔内スキャナー(以下IOS)を利用して歯周組織の変化の定量化と可視化を図ることを目的に,我々は先行研究において,全部床義歯の歯肉部を計測して記録精度を確認するとともに形状変化の定量化と可視化の可能性を検討した。その結果,歯肉部の変化を可視化でき,高い精度で定量的に把握ができることを確認した。
本報告では,口腔環境における歯周組織の記録データの再現性と歯周組織の変化の可視化と定量化に関する基礎的なデータを収集し、臨床応用に繋げることを目的とした。 【材料と方法】被験者は本学大学院教員又は大学院生3名とした。IOSにはTRIOS3(3shape,Copenhagen Denmark)を使用し,口腔内を3回繰り返し記録した。次に、歯肉部の12か所に厚さ0.11 mmの口腔粘膜貼付剤(口内炎パッチ大正クイックケア,大正製薬)を貼付し、同様に3回記録を行った。その後,記録をSTK形式に変換して3D測定データ評価ソフトウェア(GOM Inspect 2017,GOM,Germany)2組ずつ重ね合せることで、記録の偏差を求めた。 【結果と考察】IOSの操作が困難な部分や可動部では記録に誤差が生じたが,他では高精度な記録が可能であった。口腔粘膜貼付剤の貼付前後の記録の重ね合せでは,口腔粘膜貼付剤の形状が可視化されていた。また,口腔粘膜貼付剤の厚さは正確に検出されていると考えられ,口腔粘膜貼付剤は辺縁から膨潤して厚さを増していく様子も観察された。 【結論】口腔内においても,IOSは正確に歯周組織を記録し,変化の可視化と定量化を可能とすると考えられる。 |
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