大阪歯科大学 教員情報      
     


論文種別 原著 
記述言語 和文 
表題 A地域がん診療連携拠点病院におけるがんと診断された時からの患者に対する苦痛のスクリーニングとその内容の実態調査 
掲載誌名 聖隷浜松病院病院医学雑誌 
巻(号):頁 23(2):1
著者・共著者名 大山 末美 
発行年月 2023/03 
概要 A施設において1年間で院内がん登録された患者のがんと診断されてから治療開始までの診療録346名を対象に患者の苦痛のスクリーニング結果,スクリーニングシステムの構造をデータ収集した。スクリーニングを受けた患者230人(66.5%)のスクリーニング6項目の『陽性』者は133人(57.8%),各スクリーニング項目での『陽性』は,「からだのつらさ」41件(17.8%),「不安や気持ちのつらさ」は101件(43.9%),スクリーニングシステムの運用状況は,スクリーニング「実施」は230件(66.5%),「未実施」は116件(33.5%)でスクリーニング実施のうち,緩和医療を受けていたケースは211件(91.7%),そのうち,判断・対応ルールに基づき院内対応をしたのは169件(80.1%),判断・対応ルールと異なる支援の実施は42件(19.9%)であった。スクリーニングシステムの運用改定後,苦痛のスクリーニング実施の約90%がシステムに則り,院内緩和医療体制に接続されることが明らかになった。今後は未実施の状況を把握し,苦痛を訴えにくい患者の苦痛を汲み取るシステムを構築することが課題である。 
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